お店を始めてから、
変わったことがあります。
例えば、
ほかのお店に行ったとき。
どんなふうに作業しているんだろう。
どんな材料を使っているんだろう。
どうやってつくっているんだろう。
そんなことが、
気になるようになりました。
自分たちがお店をやるようになって、
今までとは少し違うところに
目が向くようになったのかもしれません。
でも、
変わったと思うことは、
それだけではありません。
人とのつながりも増えました。
仕事で関わる業者の方々。
焼き菓子や飲み物を買いに来てくれるお客さん。
買い物をしなくても、
声をかけてくれる大人や子どもたち。
ワンちゃんとの散歩の途中に、
お店の前で会釈をしたり、
お話ししたりする人。
お店にいるだけで、
いろいろな人と触れ合う機会があります。
そうして人と関わっていると、
いろいろな人がいることを
改めて感じます。
それぞれに考えがあって、
それぞれに希望があって。
自分たちがいいと思うことが、
相手にとってもいいとは限らない。
反対に、
相手の希望に合わせることが、
自分たちの望んでいることとは
違う場合もあります。
みんなの希望を
すべて満たすことはできない。
でも、
だからといって、
どちらかが諦めるしかない
というわけでもないのかもしれません。
自分たちのしたいことも大切にしながら、
相手の望んでいることにも目を向ける。
お互いが、できる限り満たされるように。
そんなふうに考えて、
できることを探していくことは
できるのではないか
と思うようになりました。
そしてお店をやっていると、
こちらから動きやすいようにも感じます。
お菓子をつくることも。
誰かとお話しすることも。
お店で過ごす時間をつくることも。
今の私たちは
自分たちから始められることがあります。
そう考えると、
お店を始めてから変わったことは、
ほかのお店の材料や製法が
気になるようになったことでも、
人とのつながりが増えたことだけでも
ないのかもしれません。
街の人々や、
世の中の人々に、
自分たちから何かを働きかけられる。
そんな立ち位置になったこと。
それが、
お店を始めてから
いちばん変わったことなのかもなぁ。
そんなことを考えながら、
今日もお菓子を焼いております。